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歯科コラム
2023/08/22
歯ぎしりについて

 

「歯ぎしり」という言葉自体はみなさんよくご存じかと思いますが、歯ぎしりによってどんな影響があるかご存じでしょうか?

 

歯は、いくつもの組織が層のように構成しており、いちばん外側は人の体の中で最も硬い組織である、エナメル質で覆われています。エナメル質はナイフやハサミ、鉄や10円玉硬化(銅)よりも硬く、ダイヤモンド、セラミックに次いで水晶と同じほどと言われており、その硬いエナメル質が、外部の刺激から象牙質や神経(歯髄)などを守っています。

 

 

歯ぎしりには、大きく分けて3種類あります。

    上下の歯を強くかみ合わせ左右に動かす「ギリギリ」

    奥歯を強く噛み締める「・・・」音はありません

    上下の歯を小刻みに噛み合わせる「カチカチ」

 

 

このように無意識に歯を食いしばったり、歯と歯をすり合わせてしまうことで、詰め物が外れる原因にもなったり、硬いエナメル質に覆われた歯がすり減って象牙質がむき出しになり、‘歯がしみる’といった症状が起こります。ひどい場合には、歯が割れることもあります・・・!

歯に力がかかり続けることで顎がダメージを受け、‘顎関節症’を引き起こしたり、歯を支えている骨がダメージを受け(骨の吸収)‘歯周病’が悪化することもあります。

また、頭の横にある筋肉や、それに繋がっている肩や腰の筋肉が緊張状態になることで、‘頭痛’‘肩こり’‘腰痛’を引き起こす原因にもなります。

 

 

全身に様々な影響を及ぼす歯ぎしりですが、①と②は就寝中にしていることがほとんどで、ストレスが原因と言われています。ご家族などに指摘してもらうことができれば良いですが、自分が寝ているときに歯ぎしりをしているかどうか、なかなか気づくことは難しいです。

②と③は日中にも起こりがちですが、無意識にやっていたり、力仕事などでどうしても食いしばってしまうという場合もあります。

 

 

歯ぎしりの治療は保険適用内です。ナイトガードと呼ばれるマウスピースを製作し、就寝中に装着します。(例外あり)ナイトガードがクッションの役割をし、歯ぎしりでかかる強い力を分散させダメージを軽減させます。すでに歯がしみている場合や、歯が割れている場合はそれに対する治療をおこないます。

 

上記のような症状や、起きたら顎がだるい、口を開けると顎が痛いなどの症状がある方、日中食いしばっている自覚がある方は、歯ぎしりの治療をすると改善されるかもしれません。

自分では歯ぎしりをしているかわからない方も、口腔内の状態やレントゲン結果から歯ぎしりをしているかどうか診断することも可能です。

気になる方はぜひ歯科医院で相談してみてくださいね(●´ω`●)


湯高

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