一般的にエックス線検査の特徴は非破壊的に人体内部の様相を
確認できることにあります。
現在、歯科で広く使われるエックス線写真、一般的に「レントゲン」と
言われているものには、主に
1)口内法エックス線撮影(デンタル)、
2)パノラマエックス線撮影
の2種類があります。
これらにどのような違いがあるのでしょうか?
1) 口内法エックス線撮影
鮮明な像が得られる。
撮影時間が短い。
口の中にフィルムが入るため、不快感が大きい。
撮影範囲が狭い。
2) パノラマエックス線撮影
撮影範囲が広く、全歯、顎骨、鼻腔、上顎洞、
顎関節部などを1枚で撮影できる。
フィルムが口の外にあるので不快感が少ない。
撮影時間が長い。
前歯部に首の骨が重なって写りこむため、
ぼやけてしまう。
上記のように、それぞれ長所、短所があります。
使用する用途、条件などにより撮影種を変えながら撮影しています。
どちらもエックス線を使用していますが、被曝量は口内法エックス線撮影で
自然放射線の3日分程度であり、健康への影響はありません。
しかし、影響がないとはいえ、照射を受けることにより、障害がおきる確率は
上がることになります。
そのため、検査時の線量をさらに少なくするために、私たちは努力しております。
また、最近ではCT画像の歯科への応用もされており、
さらなる画像診断の向上が期待されています。
《富田 世紀》