現代、歯は白い事が当たり前となっていますが、歌舞伎の役柄によって
男子女子共、お歯黒をつけています。
その歴史は古く、紀元前3世紀頃の古墳内の人骨にお歯黒の形跡がみられ、
聖徳太子にもお歯黒の習慣があったそうです。
平安時代には男子にも広がり公家貴族はもちろん武士にも広がった。
その後、江戸時代に広く一般庶民に普及したが、明治政府の近代化政策
によりお歯黒禁止令が出され、千年近く続いた習慣は徐々にその姿を、
消したようですが現在では演劇用の一時的な所で見ることができます。
歌舞伎では(既婚女性、平安貴族、遊女、芸者役)
歌舞伎舞踊 年増(常磐津) 文売り(清元)
花柳会 大夫(嶋原、京都市)
芸妓、舞妓(京都市、舞妓は芸妓になる前1〜4週間前)
お歯黒の成分は、鐘奨水(かねみず)と五倍子粉(ふしこ)からなり、 かなみず主成分は酢酸、第一鉄、ふすこの主成分はタンニン酸であり、 また「お歯黒をきちんとつけるには歯垢を取り除かなければならなかった」習慣が予防になっていたようです。 現代演劇用にはトゥースワックス(蝋に墨を混ぜたもの)が多いが、 往年の成分に近いお歯黒「ぬれツバメ}が製造販売されているそうです。 往診担当DH �蛹エ多佳子
ふしこはうるし科のふしこと言う木をアブラムシが刺激して出来た
樹液の固まりを蒸して粉にしたものです。
これらがエナメル質に浸透して、虫歯を予防していたと考えられるそうです。