藤浪歯科 勉強会
日時:26年1月25日 (土) PM2:00〜
講師:広島大学歯学部名誉教授 丹根一夫先生
講演のタイトル
「目からうろこ!! 矯正歯科治療が日々の歯科医療に役立ちますよ」
講演要旨
最近の不正咬合患者について、若年患者の減少と
成人患者の増加がしばしば報告されています。
これに伴い、さまざまな問題についての対応が求められるようになってきました。
現在、矯正歯科の治療対象となる疾患としては、一般の咬合異常に加えて、
歯周病や歯の欠損を有する不正咬合、口唇裂・口蓋裂(CLP)、
顎関節症(TMD)、顎変形症などが挙げられます。
いずれの疾患においても、複数分野の専門家との協同治療(チーム医療)が不可欠となります。
また、自己完結型の一般不正咬合症例と違って、
綿密な治療目標と治療計画の設定がより重要となります。
本講演では、最近の歯科疾病構造と患者動態の変化に関連した
矯正歯科治療上の留意点について説明を致します。
次いで、歯の欠損や歯周病を有する不正咬合症例、
CLPとTMDならびに顎変形症について、協同治療における矯正歯科の役割と
他科との有機的連携の重要性を順次説明したいと思います。
また、このような一連の治療による適正な咬合と咀嚼が
全身の健康に及ぼす効果についてもお話します。
さらに、最近我々が行なってきた「歯の銀行」を取り上げ、
今後の包括歯科医療への貢献の可能性についてお話したいと思います。