『講義と症例検討』
講師:永田裕保先生(大正区 永田矯正歯科院長)
日時:平成26年4月24日木曜日20時30分〜22時
場所:当院研修室
参加者:当院Dr4名 DH2名、他院Dr7名
矯正治療の基本知識について、
1. きれいな歯ならび、良い咬み合わせ
2. 不正咬合と開始時期
3. 症例発表会
という3つのテーマに沿って、お話を伺いました。
8020達成者は、反対咬合、開咬ではない=正常咬合の方が多いそうです。
矯正治療において、この、正常咬合が重要です。
まず 1.きれいな歯ならび、良い咬み合わせ。
良い咬み合わせとは、具体的に、全部の歯がきれいに咬み合い、
上の歯が下の歯に少しかぶさるように出ている状態です。
見た目+機能が備わっていることで良い咬み合わせになります。
・顔を正面から見たとき、あごが左右にずれているか
・開口時、あご先に梅干しのようなしわがあるか
・顔を横から見たとき、上唇の先がEライン上にあるか
・上下の歯の正中線がそろっているか
この4つがポイントだそうです。
次に 2.不正咬合と開始時期
不正咬合は年齢に応じて起こりやすいことがわかっています。
1歳6ヶ月〜3歳:反対咬合、偏位咬合
6〜7歳:開咬、過剰歯による小帯付着異常による正中離開
8〜9歳:偏位咬合(幅径の異常)、反対咬合
10〜11歳:叢正、上顎前突、過蓋咬合
12歳〜:下顎前突
さらに、
・咬合性外傷の存在
・成長発育、顎機能等に問題を起こす可能性
・鋏状咬合
・著しい上顎切歯突出
は緊急性の高い不正咬合となっています。
最後に、症例検討では上下顎前突右上左上の臼歯の多数歯欠損で
咬合ができないという症例を拝見させて頂きました。
永田先生の症例ではインプラント治療と矯正治療を組み合わせることで、
歯を遠心移動させインプラントを欠損部位の定位置に埋入せずに
インプラントの位置を遠心にずらして埋入することで
インプラントの本数を減らすことができた症例でした。
さまざまな治療法を知ることで患者さんに情報提供できるように日々努力していきたいと思います。
《湯��、平井》