第 88回 学術講演会
演題:MTMの基本を考える
日時:2014年7月20日(日)10:00〜16:30
講師:大阪大学大学院歯学研究科 顎顔面口腔矯正学教室 教授 山城 隆 先生
会場:大阪大学歯学部記念会館 (大阪大学吹田キャンパス内)
近年、MTMを紹介する刊行物が多く出版されており、
GPの先生方にとってMTMはより身近なものになってきているのではないでしょうか。
しかし同時に、出版物ごとに様々な事例や治療方法が紹介されており、
混乱の原因にもなっているかもしれません。
また、実際の患者の口腔内は、それらの解説書のなかの症例と完全に一致しないだけでなく、
固有かつ様々な問題を抱えていることが少なくありません。
このような状況で、皆さんはどのようにMTMを設計されているのでしょうか?
解説書の中からよく似た症例を探し出し、そこで紹介されている装置のデザインを
とりあえず選択するのではないでしょうか。
本講演では、MTMおよび全顎的な矯正歯科治療を行う上で
必要な基本事項と考え方を紹介します。
特に、矯正歯科治療において、理解すべき矯正力によって生じる反作用や
その対処法に焦点を当ててみます。さらに、最近注目されているインプラントアンカーを
MTMにどのように応用できるのかについても触れてみます。
本講演が、皆さんの矯正歯科治療に必要な発想の基礎となり、
自らMTMを設計できる応用力をつけるきっかけになれば幸いです。
藤浪庸介