先日NHKで「フランス発祥魔法のような認知症ケア」の放送がありました。
そのケアの手法は「ユマニチュード」と呼ばれていて、人と接するという意味です。
脳の海馬はストレスホルモンを減らす作用があるのですが、認知症の方は海馬が
小さくなるのでストレスが溜まりやすくなり、暴力や拒否になりやすい。
医療機関で認知症の方が増え、治療が難しくなっていることが多い。
認知症である前に、まず尊厳をもった人間である。敬意をこめたケアの技法です。
*見つめること、笑顔と共に!
同じ目の高さで話す事が最も大切! 認知症の方は視野が狭く正面からゆっくり
笑顔で話しかける。 出来れば鼻先20センチ位まで近づいてお話する。
横からいきなり顔を出して、びっくりさせない!
*話かけること
呼びかけをし、テレビ中継のように頻繁に、そして優しく話す。
できるだけ前向きな言葉を選ぶ
車いすを押す時も話かけて、できれば片手で押してもう一方は肩に少し押す感じに
乗せると押してもらっている事を認識する。
*触れること
腕を上げてもらう時、つかんでひっぱり上げるのではなく、下から支える様にする
とやさしく感じる。 色々な場面でこのように配慮する。
*立つこと、寝たきりにしない
立てる人は、歯ブラシや清拭の時も立って行う。
「ユマニチュード」については昨年から話題になっています。ネットに動画も
たくさん出ていますので、ぜひ見て下さい。
私は往診で伺った時、マスクをはずすかずらして笑顔で接する事を心掛けています。
認知症に関わらず、ご高齢の方は耳がきこえにくいと想定して、笑顔で近づいて、
顔も近づけて膝をついてゆっくり話す。
と、受け入れて下さりやすいと今までの経験から認識していました。
人間は必ず死んで、この世から消えてしまいますが、最後まで人間でいたいと
願っています。
往診担当DH �蛹エ多佳子