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2015/12/05
続 義母の義歯

今春 このブログに 『義母の義歯』というタイトルの短文を掲載しました。

その義母が1116日に永眠しました。2人の娘・6人の孫・5人のひ孫ならびに
各々の配偶者達に見守られながら、全く苦しそうな事もなく旅立ちました。

6年前に義父が他界したあと、独身生活(独居生活)をエンジョイしておりました。

しかし、2年前に自宅内で大腿骨骨折をし、入院・手術・リハビリと高齢者に

ありがちなパターンで、独居生活が無理となり施設での生活になりました。

スタッフの方々が大変よくお世話をして下さり、我々も安心できました。 

元来 おっとりした性格で、クヨクヨするタイプでなく、他の入所者さんと
仲良く過ごし、施設で行われる色々な企画に積極的に参加し、
楽しく
2年間生活できました。お花・習字・カラオケ・散歩 
そして四季折々に企画されるお花見 、夏祭 
X’mas 等々の行事に
家族として参加させて頂いた事を懐かしく思いだします。

さて、前のブログに記載しましたが、義母は約半年前に義歯を卒業しました。
その後、施設の方にお願いし食事の形態を変えて頂きました。
私達が訪問した際にお土産として持っていくおやつにも頭を痛めました。
月に2〜
3回しか行かない私がおやつのことで頭を痛めるのですから
毎日
3回の食事を作って頂いた方は、もっともっと大変だなぁと思いました。

義母は、食事のことは全く文句も言わず、『美味しい』と言っていました。

私は歯科医として 自分の口で食べることの大切さを患者様に訴え、
先ずは自分自身の歯を大切にし、不幸にして歯が欠損した際には義歯をはじめ
冠・インプラントを装着してでも自分の口で食事をする大切さを伝えています。

義母は亡くなる2週間ほど前まで、頭はシッカリしており施設でのんびり
生活していましたが、ある日 突然食事が全くできなくなり病院に入院し
点滴のみになりました。それからみるみる体力・気力が衰えていきました。

口で食べる大切さを、今回ほど痛感したことはありませんでした。

人工臓器としての義歯・インプラント・CrBrは大切であるが、
それも装着できなくなっても
(義歯卒業)食事形態を変えて(軟食・キザミ食etc)
でも、自分の口でたべる事は重要であると思います。

私達が患者さんに お手伝いできる事は、その患者さんの年齢・口腔状況に応じた
適切な治療・指導・アドバイスであるとおもいます。

最後に、2人の孫と私が作製した義歯は半年ぶりに義母の口に、
エンジェルデンチャーとして装着され、共に旅立ちました。


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